1974年、東京生まれ。工事現場に資材を運搬するトラックの運転手をしていた父に勧められ、高校卒業後に大工の道に。福岡の訓練校に二年通ったあと、結婚をし、関東に戻る。小さい頃から図工が好きで、大工の仕事はその延長のような楽しさがあるという。
熱中第一
型枠大工44歳
城山建設株式会社齋藤 誠一郎
紙の図面を現実にする!
型枠大工は現場の花型
型枠大工って、どんなことをする仕事なんですか?
ざっくり言うと、コンクリート製の建物を建てる時に、コンクリートを流し込むための木の枠(型枠)を作成する仕事です。工事中に必要な線や位置などを床や壁に表示する「墨出し」の作業に始まり、床のデコボコを正しい高さにならしたり、パネルや木枠をつけたり、その枠を締め固めたりと、やることは多く、奥深い仕事です。
どんなところが面白いですか?
最初に「躯体図」というものをもらうのですが、型枠大工はそこから「加工帳」という図面を書き、施工に必要な材料の寸法を算出していきます。二次元の躯体図を三次元の建物にするために必要不可欠な作業です。自分で書いた加工帳の通りに建物が出来上がっていくのは、底知れぬ達成感があります。
逆に、大変なところは何ですか?
すべてにおいてミリ単位の精密さが求められるところです。また、職長になると、何十人もいる大工さんたち一人ひとりにやるべき仕事を伝えてないといけないのが大変です。サブリーダーたちにうまく動いてもらいながら、品質を保てるよう努力しています。
熱狂週末クライマー!
休日は何をして過ごしていますか?
趣味のクライミングです。4年ほど前にダイエット目的で始めたのがすっかりはまり、今ではジムだけでなく外の岩場にも登りにいきます。今は難易度の高いリードクライミングに夢中です!
クライミングを始めてから、仕事にも変化はありましたか?
いい意味で気を張らずに仕事に向き合えるようになりました。以前は大変な現場に入ると、帰宅後もつい仕事のことを考えて寝付けないこともありましたが、今は毎晩ぐっすりです。クライミングの間にリセットできているんだと思います。
ちなみに、家族とクライミングには行かないんですか?
子どもはもう成人していて付き合ってくれません(笑)。妻は何回か誘って一緒に行ったのですが、面白さがわからないようで巻き込めませんでした。同じ趣味になってくれたら、道具も快く買ってもらえると思ったのですが(笑)。