―今日はよろしくお願いします!この現場では、エントランスやトイレの床にコンクリート研ぎ出しが使われているということで見せてもらいましたが、ピカピカでとても綺麗ですよね。コンクリート研ぎ出しはどんな技術なんですか?
柳田社長普通ならコンクリートは下地で、その上に何かを塗ったり、壁にクロスを貼ったり、床に床材を貼ったりするんだけど、コンクリート研ぎ出しは、下地としてのコンクリートをそのまま使う。コンクリートの表面だけを削って、そのままもう仕上げちゃおう、っていうもの。
―なにも重ねてないんですね。
柳田社長そうそう、だから1回で仕上がるし、研いで終わり。もともと、コンクリート研ぎ出しは、コンクリートを固めてるときに、雨が降ったり不具合が起きたら研ぐものだった。でもそこから発想して。研いだんなら、仕上げでいいじゃないか、と思ったのが15年前。そしたらこれが一番丈夫にできたんだよ。
―発想したんですか、すごいですね!
柳田社長技術は前からあったんだよ。でも実際にやったのはこの現場が初めてかも。
―初めてなんですか?
柳田社長テラゾー(人研ぎ(人造石研ぎ出し技術)のこと)はあるけど、コンクリート研ぎ出しをちゃんと意匠的にやろうというのはなかなかないんですよ。
―初めてだったのは、できなかったからですか?
柳田社長そんなことないですよ。ただ、コンクリート研いて仕上げにするなんて、誰も思ってなかったから(笑)。でもうちは機械化も早かったし、左官屋として、研ぐという技術をずっと引き継いでる。だから、研いで終わりにできないか、って発想を変えてみた。使ってる機械は変わらないけど、どんどん進化して。技術革新というか、新しいものとミックスしてコンクリート研ぎ出し仕上げができてます。