開発者
清水建設株式会社
松﨑 正人(開発担当者)
建築・土木等建設工事の請負を中心とした総合建設業で、今回の開発を主導。
株式会社レンタルのニッケン
梶川 太郎(開発担当者)
建設機械のレンタル・オペレーション事業などを提供。
使用者
株式会社サンオキ
大西 直樹(職長)
建物の内装仕上げを行う。
大坪電気株式会社
藤野 淳一(営業統括部長)
建物の電気設備の施工を行う。
株式会社城口研究所
坂本 竜一(職長)
建物の給排水衛生設備と空調設備の施工を行う。

みなさんお集まりいただきありがとうございます。今日はよろしくお願いします!「スカイランナー・スカイテーブル」について皆さんにお話を聞きたいのですが、これらはどんな機械なんですか?

梶川さん(レンタルのニッケン)スカイランナーは、作業床が2m未満の高所作業にならない高さに限定した作業用の機械で、上がった状態で移動できる画期的な乗り物なんだ。それと一緒に使うスカイテーブルは、資材だけを載せて、運んで、上げる機械。スカイランナーに乗りながら、ラジコンみたいにリモコンで操作して動かせちゃうんだよ。

なるほど。画期的なんですね。これまでと比べて大きく変わったのはどんなところですか?

松﨑さん(清水建設)これまでは、天井に機材を取り付けるために、天台という作業床を高くするための足場づくりを作業する場所一面にしなきゃいけなかったんだ。そこがなくなるのが一番大きな変化だね。

梶川さん(レンタルのニッケン)そうだね。天台を敷き詰める代わりに、スカイランナーに乗って天井の取り付け作業ができるようになったってところだね。

天台が必要なくなったんですね。

松﨑さん(清水建設)そう!大きな現場だと何百台、下手すると1,000台以上の天台をトラックから降ろして、エレベーターで運んで、設置しなきゃいけない。その作業だけでも時間と労力がかかるんだ。それに、天台を開いたり、閉じたりするときに指を挟んでしまったり、作業中に天台の端部から落ちてしまったりと事故が起こることがあるんだ。

現場の生産性や安全性に大きな課題があったんですね。どうやって開発したんですか?

松﨑さん(清水建設)天台をつかうことは、何十年もずっと当たり前だったんだよね。みんなそういうもんだって思ってた。でも、現場の人たちがもっと働きやすく、ムダをなくしていこうって取り組み始めて、たくさん現場にいって話を聞いて...。そこからアイデアをたくさん出した。中には竹馬みたいなものとか、ぴょんぴょん跳ねるやつとか出てたな(笑)。そのうちの一つが、この機械に繋がったんだ。

梶川さん(レンタルのニッケン)もともと高所作業用の機械はあったんだよね。でも安全上の問題で、作業の場所を変える度に下がって、移動して、また上がって、を繰り返さなきゃいけなかった。だから上がる高さを2m未満にして、上がったまま走行できるようにしたんだ。施工のスピードも上がるんだよね。

松﨑さん(清水建設)長く続いてきた建設現場の当たり前をちょっと違う角度から見てみる。ちょっとした改良にみえるかもしれないけど、多くの人の安全のリスクを下げて、生産性を上げることにつなげられる。影響力を考えれば、画期的じゃないかな。